エコスコラの名物先生、日高先生が学会で発表されました!
発表題目:「Vテイク」の意味と派生について
学会名: 日本言語学会第145回大会 2012年11月24日
発表者: 日高俊夫・新井文人
<要旨>
私たちは単語を組み合わせて意思疎通しますが、
その時頭の中で何が起こっているのでしょうか?
この発表は「走っていく」等の「動詞+テ+イク」という組み合わせにおいて
頭の中で起こっていることを描き出すものです。
「行く」とはどんな意味でしょうか?
「健は行った」は文として変で、
通常「駅に」のような「着点」がないと気持ち悪いですよね?
また
「健は駅に行ったけど着かなかった」も変です。
ところが
「健は(目の前を)走って行った」とすると
「駅に」等がなくても気持ち悪くないし、
「駅に」がついた場合、
「行く」単独の場合と違い、
「健は駅に走って行ったけど着かなかった」
が違和感なく受け容れられます。
さらに、
「公園で遊んで行く」の場合は、
「駅に公園で遊んで行く」のように
「着点」があると逆に違和感が出ます。
なぜ私たちはそのように感じてしまうのか、
その時、
私たちの頭の中で何が起こっているのか
を描き出すことで、
人間がどのようにコトバを使っているのか
ということの一端を解明するという発表でした。
日高